北海道の牛乳を救うために! 8カ月熟成の逸品で「チーズドネーション」

新型コロナウイルス禍の影響で、消費期限の短い牛乳をそのまま消費し切るのが難しい状況にあります。でも、余っている牛乳を生かすにはどうすればいいのか……。「NIPPON PRIDE withものめぐり」の第一弾で人気を博したファットリアビオ北海道が立ち上がりました。北海道産の牛乳で、8カ月熟成のオリジナルチーズを作るというもの。消費しきれない牛乳をチーズにすることで、酪農支援をという取り組みです。

私たちファットリアビオ北海道の成り立ちは、ぜひこちらをご覧いただければと思います。2013年、輸入チーズの価格高騰で苦しんでいた日本のイタリア料理界を救いたいという一心で立ち上げたチーズ工場です。

イタリアから実力派チーズ職人を札幌に招き、「本場の技術そのまま」で、しかも「イタリアよりも質の高い北海道産の牛乳」を使ったチーズづくりに着手しました。価格が安定するばかりか、「札幌を朝に出荷すれば、翌日には全国の料理店に届く」態勢を構築したので、輸入するチーズよりも明らかに「新鮮」です。おかげさまで、パーク ハイアット東京やJALファーストクラスをはじめとする国内の一線級のホテルや料理店などがこぞって仕入れてくださるところまできました。

美味しい北海道産牛乳が余っている…

ただ、今回は「新鮮」という話とはちょっと違う趣のチーズのことを、皆さんにお伝えしたいのです。鮮度が問われるリコッタやモッツァレラの話は出てきません。

いま、私たちは熟成タイプのチーズをたくさん作らざるをえない状況にあるのです。新型コロナ禍で、北海道産のとびきりの牛乳が余っています。牛乳のままでは消費しきれないという事情がそこにある。私たちはチーズ作りの小さな工場ですけれど、消費期限に限りのある牛乳をチーズにするとしても、鮮度が命のフレッシュなチーズでは、到底さばききれません。全国の飲食店もまた、厳しい状況にあるからです。そしてフレッシュさが問われる種類のチーズは、消費期限も相応に短いという泣きどころもある。

だったら、私たちにできることは何か。北海道産の美味しい牛乳を、8カ月熟成の美味しいチーズにすること。これだと判断しました。

「エゾ」と名付けたオリジナル

ファットリアビオ北海道のチーズマスターは、イタリア人、ジョヴァンニ・グラツィアーノです。本国でもその名を知られた手練れの職人でしたが、道産の牛乳に魅せられ、ここを本拠と定めました。

酪農に携わる皆さんが苦しむ大変な状況のもとで、ジョヴァンニはどんなチーズ作りを選んだか。先ほどお伝えしたように、8カ月熟成させるタイプにしようと判断しました。そうすれば、余っている牛乳をより救えると考えました。

その名は「グラナ・ディ・エゾ」です。もともとイタリア北部で12世紀ごろから作られていた「グラナ・バターノ」を基にしたチーズ。

「グラナ・ディ・エゾ」というチーズの名は聞いたことがない? はい、オリジナルの呼称です。ジョヴァンニが、日本への感謝と尊敬のしるしとして、北海道の昔の名前である「エゾ」を、このチーズに取り入れました。

直径およそ26センチ、高さはおよそ10センチ。重さは8キログラム前後という大きなチーズです。成形してから8カ月寝かせるあいだに、旨みがじわじわと増してきます。

削ってそのまま。あるいはハチミツをかけても楽しい。料理にはもう万能と言っていいでしょう。リゾットに、ピッツアに、チーズフォンデュに……。

私たちのチャレンジでもある

今回の取り組みは、私たちファットリアビオ北海道にとって、大きな挑戦です。余剰の牛乳をなんとか生かすため、私たちにできる限りの「グラナ・ディ・エゾ」をこしらえようと決断しました。貯蔵庫も新たに増強しています。

こうした私たちの事情や経緯を皆さんにお伝えするのは、申し訳ない気もしますが、いまここで、この「グラナ・ディ・エゾ」で新しい市場を切り開くことが、チーズ作りを生業とする私たちがなせるすべてと考えています。

今回は、「グラナ・ディ・エゾ」を容易に食べきっていただけそうなサイズでご提供するほか、ひとつ丸ごとというサイズもラインナップしました。

丸ごと(ホール)でのご支援をいただける場合、3つの方法があるのでご指示くださいね。1つ目は文字どおり、丸ごとの形のままでご発送する方法。2つ目は、ホールを8等分にカットしてお送りする方法。そして3つ目なのですが、ホール状態の上部分をスライスした形(つまり薄いフタのような状態にした形)でご発送する方法です。なぜ上をスライス? イタリア料理店でしばしば見掛ける“あれ”を堪能していただくためです。今回の監修役である北村森さんが試してくれたので、この後、彼にご紹介してもらいましょう。

イタリア料理店の“あれ”をやってみた!

ファットリアビオ北海道の「グラナ・ディ・エゾ」、今回は小ぶりに切りつけた1パックから、直径26センチという圧巻のホールまでを提供してくれます。

私、実際にホールのやつを1つ購入して、自宅で“あれ”をやってみました。画像と合わせてご覧ください。

1・ホールの上部1センチくらいのところでスライスしてもらった「グラナ・ディ・エゾ」を購入
2・そこを持ち上げると、こんな感じです。まっ平らな面がそこに登場
3・その真ん中部分に切り込みを入れます(直径10センチ強のお皿でしるしを付けるとやりやすい)
4・まん丸なくぼみをチーズに作ります。削ったチーズはもちろん、あとで食べます
5・そう、これです。茹で上げた熱々のパスタを、このくぼみに入れて、チーズを絡める
6・できあがりです。これが、イタリア料理店の“あれ”。家族で盛り上がりました。高揚感がハンパない。

何度か、こうしてパスタを楽しんだあとは、冷蔵庫で保存が利きますから、手作りピッツアに乗せたり、サラダのトッピングにしたり(たちまち、ごちそうになります)、ハチミツを垂らしたりして堪能しました。およそ8キログラムの「グラナ・ディ・エゾ」でしたが、思いのほか難儀せずに食べきれましたよ。

もちろん、「そこまではちょっと……」という方は、小分けのラインナップを遠慮なくご指定くださいね。

それぞれが、できることを…

コロナ禍が厳しさを増すなかで、ファットリアビオ北海道はよく決断したと思います。チーズの注文が減っていく状況で、あえてチーズをたくさん作る方向に舵を切ったわけですから。でも、そうしないと牛乳が余ってしまう。であれば、チーズ工場ができること=美味しいチーズを作ることに邁進したということですね。

このページのタイトルに「チーズドネーション」と銘打ちました。酪農家をチーズ工場が応援し、そのチーズ工場を私たち消費者が応援する。今回はそういう話であると思います。

皆さんにお届けする「グラナ・ディ・エゾ」は、春先に仕込んだものです。8カ月かけて熟成させ、10月ごろから順次、ご発送する形となります。

8カ月の熟成を経て、濃い味わい(でも、クセが少なくて、おそらく日本人好み)を獲得した「グラナ・ディ・エゾ」を、ぜひご体験いただければと思います。

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